中世の井原市史、か!?

北条早雲の少年期を描く「新九郎、奔る!」(ゆうきまさみ・作、週刊ビッグコミックスピリッツ連載中)が、中世の井原市を舞台に繰り広げられています。
室町時代末期の荏原荘は、東西の荏原郷における統治権をめぐって複雑な力関係がうごめいている。
そこに、かつて荏原荘全域を支配していた那須一族が絡んでくる。この頃の那須氏は荏原荘の北部を領有している、という設定。
高越城から、西荏原(当時はこう記していた)の法泉寺へ向かう道すがら野球場と言えば、興譲館高校が山の中に所有する「原田球場」、地元民にしかわからん「ゆうきギャグ」も楽しい。


源平屋島の合戦「扇の的」も挿話として描かれている。独特の「ゆうきまさみ」タッチで。
備中ネタで、雪舟へのオマージュと見られるシーンも描かれていたり、西荏原の戸倉や小菅城、草壁荘(矢掛町)の猿掛城など、この地方お馴染みの地名も出てきます。
因みに那須氏の拠点・小菅城は、葡萄浪漫館のすぐ近く。葡萄浪漫館のあるこの場所には、那須一族の供養塔がありました。→もう少し詳しく

中止-葡萄浪漫大神楽

4月12日開催の予定で「第13回葡萄浪漫大神楽」の準備を進めてきましたが、新型コロナウイルス感染防止対策に鑑み、中止することにいたしました。
楽しみにしていただいていた皆様には、大変申し訳ありません。
また、ここまでの準備にご支援ご協力をいただきました方々に感謝申し上げます。


4月半ばにもなれば状況も好転するのではとの望みを抱き、「疫病退散祈願」を掲げて開催すべく熟慮して参りましたが、日に日に蔓延する当該ウイルスの脅威を払拭しきれず、開催を断念するに至りました。
天地を清めて神々降臨を司る「白蓋(びゃっかい)」、邪鬼外道を払い除けて進む先祓いの神「猿田彦命」の鎧衣裳に新型コロナウイルス退散の祈りを込めて・・・

グランドゴルフ

コロナウイルス対策で、井原市の主な公共施設の閉鎖が3月26日まで延長されました。
よって、市のグランドゴルフ場も使用できません。
こんな状況なので、こっそり公言します。葡萄浪漫館多目的広場は、グランドゴルフできます。道具も揃っております。
ただし、グランドコンディションは良くない・・・はっきり言って最悪ですが(~_~;
そんな中、今日も地元のグループが楽しまれています。
もちろん、濃厚接触は避けながら。

北条早雲の少年期

を描く、「新九郎、奔る!」(ゆうきまさみ・作)が、面白い!
素性の知れない風来坊から成り上がって、関東の覇権を盗った戦国武将の先駆けと言われていた北条早雲。様々な出自説がある中、近年の研究で備中荏原を所領とする伊勢氏の出身が最も有力となっている。享年に関しては長らく88歳といわれていたが、これも64歳だったとほぼ特定されているようだ。


単行本は3巻出ていて、現在週刊ビッグコックスピリッツに「荏原編」連載中。永井豪の「北条早雲」は88歳説で描かれている。

少年期が謎に包まれていることも確かで、そこには作家の創作の余地が豊富にあろうというもの。
荏原郷高越城下で成長する少年期が描かれた作品に、伊東潤「黎明に起つ」南原幹雄「謀将北条早雲」富樫倫太郎「北条早雲」などがある。小田川の魚取りや笠岡のおしぐらんご参戦、村の娘達を拐かした野党の一団を成敗、法泉寺で熱心に学問に励むなど、荏原荘の風景の中で様々なエピソードが展開されている。いずれも、備中荏原荘でたくましく幼少期を過ごし、やがて京へ上って行くというもの。
「新九郎、奔る!」はそこがちょっと違う。それ故、これから始まる「荏原編」が気になる。